「足の肌荒れがひどくて、短パンがはけなかったんです。でも最近はけるようになりました」
受験を控えた10代の女性患者さんが、明るい表情で教えてくれました。顔のニキビ・お風呂上がりの全身の痒み・体のだるさ・足の肌荒れ。複数の症状が重なっていたこの方に対し、当院ではまず脾(消化吸収の要)を立て直し、次に腎の潤いを補うという段階的なアプローチを採りました。
前回で脾の氣位が−0.3から7.2に回復。今回はいよいよ本丸の腎へのアプローチを開始。自らパンをやめるという食養生の実践も加わり、体の内側から着実に変化が起きています。
👤 患者プロフィール
| 年齢・性別 | 10代・女性 |
| 状況 | 受験を控えた中学生 |
| 主訴 | ニキビ・体の痒み(特にお風呂上がり)・体のだるさ・足の肌荒れ |
| 背景 | 受験ストレスが重なっている |
🔍 東洋医学的病因分析
東洋医学では、ニキビや肌荒れは「肌だけの問題」ではなく、体の内側のアンバランスが肌に表れたものと捉えます。この患者さんには以下の三つの不足が重なっていました。
腎の潤い不足
腎の滋陰力が低下すると体に余分な熱(虚火)がこもります。お風呂で温まるとこの熱が肌に上がり、痒みとして出現します。
脾の運化機能の低下
食べたものをエネルギーに変える脾の働きが弱まると、全身のだるさや重さとして現れます。また湿が停滞することで余分な熱と結びつき、ニキビ・肌荒れが治りにくくなります。
血の不足
血は肌を養う物質です。血が不足すると肌の修復力が落ち、ニキビが治りにくく、肌荒れが長引きます。受験ストレスによる睡眠の乱れも血の消耗を加速させます。
📊 氣脈功 数値の推移
| 腹診部位 | 初診時 SK | 前回後 SK | 今回後 SSK |
|---|---|---|---|
| 脾 | −0.3 | 7.2 🌟 | 大幅アップ |
| 腎 | 低値 | 改善途中 | 大幅アップ |
| 全体 | 低値 | 回復中 | 全体的に大幅アップ |
※ SK=氣脈功腹診値、SSK=ピーク値(最大反応値)。10が満点、3.0以下は症状域。
🪡 段階的な治療の流れ
【STEP 1・前回】脾を立て直す
食べたものを吸収・運化できる力がなければ、どんな良い処方も体に届きません。まず脾の回復を最優先しました。
処方:香砂六君子湯(健脾燥湿)+神仙太乙膏(外用)
結果:脾の氣位が−0.3→7.2へ大幅改善。
【STEP 2・今回】腎の潤いを補い、虚火を降ろす
脾が安定したことで、いよいよニキビ・痒みの根本原因である「腎の潤い不足・虚火」へのアプローチを開始しました。
処方:滋陰降火湯(滋陰+降火)+婦人宝(養血)
全体の氣位が大幅に上昇。短パンがはけるまで肌荒れが改善。
脾を先に立て直す → 腎を補う
この順番が、東洋医学の段階治療の要です。
📈 治療を通じて起きた変化
足の肌荒れが改善し、短パンがはけるようになった
パン(小麦)を自分からやめた ― 湿熱の原因を自分で断った
氣位が全体的に大幅アップ ― 体の底力が上がってきた
小麦(パン・麺類)は東洋医学的に湿と熱を体に生みやすい食材です。自分でそれに気づき、実践できたことが回復を大きく後押ししました。
👁️ 院長の眼
思春期のニキビや肌荒れは「年齢のせい」で片づけられがちです。しかし東洋医学では、腎の潤い不足×血の不足×脾の弱りという体の内側の原因を見つけ、根本から整えていきます。
治療で最も大切なのは順番です。いきなり腎を補おうとしても、脾(消化吸収の要)が弱っていれば薬の成分を体に届けることができません。脾を先に立て直すことで、次のステップで腎を補う処方が初めて効力を発揮します。
今回特に印象的だったのは、この患者さんが自分からパンをやめたことです。言われたからではなく、自分の体の変化に気づいて判断した。それが氣位の数値にもはっきり反映されていました。受験という重圧の中でも、体と向き合う力を持っていることが、この方の最大の強みです。
治すのは患者さん自身の生命力。鍼灸・漢方はそのきっかけに過ぎません🌿
🔬 氣脈功(きみゃくこう)とは
氣脈功は、近江治療院が採用する東洋医学の独自診断システムです。お腹の4か所(心下部・脾・季肋下・腎)に軽く触れながら、鍉鍼(ていしん)と呼ばれる先のとがっていない特殊な鍼を経絡のツボにかざすことで、身体の氣の反応を数値化します。
数値は−1.0〜10.0のスケールで表し、10が最も氣の充実した状態、3.0以下になると症状が現れやすい「症状域」とされます。この数値の変化を見ながら、どの経絡・どのツボが今日の身体に最も必要かをリアルタイムで判断します。
鍼を刺さない(非接触〜極めて浅い)施術でありながら、氣の反応は即座に腹診数値に現れます。理論ではなく、身体の氣の反応が治療の指針です。
ニキビ・肌荒れ・体のだるさでお悩みの方へ
「皮膚科に行っても改善しない」「思春期だからと諦めている」という方も、
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