【ブログ記事案|治療家の哲学と思索】『風邪、合数、引経薬──“治す”ということの本質を問い直す』こんにちは、近江治療院の當山です。今日は、日々の診療の中でふと立ち止まって考えたことを、少し真面目に綴ってみようと思います。◆「風邪を先に治す」は本当に正しいのか?東洋医学では、「先急後緩」「先表後裏」といった言葉があり、風邪のような急性症状は真っ先に治療すべきだと教えられてきました。けれども、最近ふと思ったんです。“合数(体の反応値)が最も低い場所”が、風邪とは別の経絡だったら?僕の原則は、“最も病んでいる場所”から治療すること。それが風邪ならいい。でも、もし違ったら――?◆四分画診断の限界頼りにしてきた「四分画」も、時に脆い。安定しているように見えても、患者さんの実感と乖離することがある。つまり、四分画は“確認指標”であって“絶対判断”ではない。◆臓腑と経絡、そして引経薬臓腑の病は経絡に現れる。経絡に鍼をしても、臓腑が整うまでには時間がかかる。これを理解すると、「引経薬」という概念の深さが見えてきます。漢方は“成分”ではなく、“経絡という道”を通して届く。だから引経薬があるんです。「届けるべき場所」に導いてくれる薬、それが引経薬なんです。◆技術じゃなく、“姿勢”としての診療僕は、脈診がうまくできなかった。だから、逃げるようにして合数や糸練功に向かった。でもそれが、僕の診療の土台になった。今では、リアルタイムで合数を取りながら、鍼と漢方をリンクさせるスタイルに辿り着いています。それは、かつて伝漢研で夢見ていた「未来の鍼灸」に、一歩届いた気がしています。◆「結果がすべて」…だからこそ、今も問い続ける僕はまだ、「還元できた」とは言えません。それを言うには、まだまだ“結果”が足りません。でも――今この手で、確かに命に触れている。それだけは、胸を張って言えます。ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。東洋医学の道を進む者として、これからも揺らぎながら、でも信じて、前に進んでいきます。近江治療院 當山伸一