リウマチと生理トラブルから「卒院」まで〜29歳女性・W・Dさんの、(糸練功)氣脈功ストーリー〜こんにちは、近江治療院です。今日は、2024年6月に初来院されてから、2025年12月に「卒院」までたどりついた29歳女性・W・Dさん(仮名)のお話をご紹介します。リウマチによる関節の痛み生理周期が乱れる不安仕事のストレスこういった悩みを持ちながらも、ゆっくりと、ご自身の力で“整っていく身体”を手に入れたケースです。⚠️実在の患者さんの記録をベースにしていますが、個人が特定されない範囲で内容を一部アレンジしています。スタートは「リウマチ」と「生理の不安」から🕊初診:2024年6月西洋医学的には「リウマチ」と診断され、右肘・足首の痛みが続いている生理の期間が長引き、周期も乱れ気味「このまま将来は大丈夫なんだろうか…」という不安氣脈功(当院独自の氣の診断法)で診ると…脾と腎の氣位がやや弱い関節ライン(とくに膀胱経・胆経)に、“冷え+湿” のサイン生理は来ているが、「血」の巡りはまだ不安定という状態でした。🎯この時期の目標リウマチの“痛みだけ”を追いかけるのではなく、「血を増やして温める」ことを最優先にする子宮・ホルモン・血の土台を整え、将来にもつながる体づくりをする💊使った主な漢方・補助剤婦人宝(液体の補血剤)葛根湯・葛根黄連黄芩湯五積散・補中益気湯清上防風湯・桜精 など鍼では、心・腎・膀胱・胆経を中心に少海・陰谷・膀胱兪などを使い、「冷えた血を温めて巡らせる」「関節の奥にたまった邪を、少しずつ外へ押し出す」ことをコツコツと続けました。🔄この頃の変化生理痛が軽くなる生理後の“ぐったり感”がマシになってくるリウマチの痛みも「前よりラク」と言える日が増えていく🌗 冬〜春:ストレスと少陽の“ゆらぎ期”🕰2024年冬〜2025年初春仕事の内容や環境が変わり、ストレス負荷アップ生理の期間が長くなったり、関節がぶり返したり夢が多い/頭が重い/目の疲れ など、ストレスのサインがじわじわ出現氣脈功では、胆・三焦など“少陽ライン”頭〜側頭部のツボに反応が強く出るようになりました。🎯この時期の調整ポイント「リウマチ」ではなく、“肝・少陽+ストレス”として診る頭に昇った火を下げることそれでも土台(脾・腎)は崩さないこと💊使った主な漢方抑肝散加陳皮半夏桂枝五物湯独活寄生丸加味平胃散 など鍼では、縣鐘・浮白・率谷・承光など、胆経×頭部のツボが何度もキーになりました。✨転換点:承光(しょうこう)からお腹がほどけた日ある日の治療で、こんなことが起こりました。腹診では、脇腹(腹哀)あたりに「ギュッ」とした反応頭のツボ・承光(BL06)に灸をした瞬間、腹哀のST(異常反応)がスッと消える「頭のストレスを抜いたら、お腹が一気にゆるんだ」という、非常に象徴的な動きでした。ここから、頭(承光)背中(胆兪・大腸兪)腹(腹哀)のつながりが明確になり、「ストレスで頭にこもった熱と、婦人科・腸のトラブルは、一本の線でつながっている」という確信が深まりました。🌱 2025年春〜初夏:ストレスと湿をさばきながら“土台が完成”🕰2025年3〜6月🧪氣脈功で見えたこと脾・腎の氣位は9台前半に安定波が立つのは、主に少陽(胆・三焦)と頭部「土台は整っていて、ストレスや湿だけをさばけば良い」段階に入ってきた💊処方も変化します抑肝散加陳皮半夏 + 六君子湯 + 五苓散明目仙・瑠璃百仙で肝胆・目・情志のサポート場面によっては婦人宝を“減らす方向”へ「婦人宝がないと立てない身体」から「必要なときだけ婦人宝を借りれば良い身体」へ補剤の位置づけが、ここで明らかに変わりました。🌓 2025年夏〜秋:「卒・婦人宝」への道🕰2025年6〜10月この頃には、平日のみ便秘気味/週末は自然に緩解生理周期は安定方向へリウマチの痛みも、日常生活に支障が出るレベルではないという状態に。このタイミングで、一度婦人宝を完全に切ることにしました。「もう、自分で血を作れる体になってきているから、補血剤は“卒業候補”だね」とお話ししつつ、心腎をつなぐ鍼甘露飲やスーパーフローラなどの“整える系”食養生とセルフケアを中心に、「支える」治療に切り替えました。🌕 2025年10月:氣脈功が示した「維持期の完成」🕰2025年10月11日この日は、氣脈功の結果がとても印象的でした。心下部:9.2脾:9.2腎:9.2季肋下:5.2 → 右承光灸+百会瀉で 9.2 に整列全体として、「頭(承光)を開いて、心下(脾胃)に道を通す」完璧な少陽 → 太陰の整流パターンになりました。この時点での処方は、婦人宝:1本(1日約10mL)→ 腎の時間(18〜19時)に一気飲みだけ。ほかの漢方は一切使わず、“婦人宝一本軸での維持期”に入っていました。🌈 2025年12月:治療なし、氣脈功だけで「卒院」を決めた日🕰そして、2025年12月6日。前回から56日ぶりの来院。治療前の氣位(SK)を測ると…心下部:9.7脾:9.7季肋下:9.7腎:9.7すべて9.7/スムース(SM)。ST(異常反応)はゼロ。これは氣脈功上、こう言えます。「すでに、外から手を加えなくてもいい身体」「鍼や漢方が“ないほうがいい”レベルに達している身体」そのため、この日は問診氣脈功診断生活とセルフケアの確認だけ行い、一切の施術と処方をせずに終了。ご本人とも相談のうえ、このタイミングで「卒院」という形にさせていただきました。🎓 卒院に込めたメッセージDさんには、こんな言葉をお渡ししました。「ここまで整えたのは、鍼や漢方だけの力じゃなく、和香子さん自身が“自分の身体と向き合い続けた時間”の結果ですよ。」「もしまた季節や環境の変化でしんどくなることがあっても、それは後戻りではなく、“次の一歩のための再調整”です。そのときは、いつでも遠慮なく戻ってきてください。」👦治療家として、この症例が教えてくれたこと🔹1. 「卒院できる患者さん」を本気で目指す生涯ずっと通い続けないと保てない身体ではなく、ある時期で**「こちらの手を離しても崩れない身体」** にすることそれが、東洋医学の理想形の一つだと、あらためて教えられました。🔹2. 補剤は「いつ始めるか」より「いつやめるか」婦人宝のような補血・補腎剤は、とても力強い味方です。でも、「もう、この人の身体は自力で立てるか?」を見極めて、静かに手放していく勇気も、同じくらい大事だと痛感しました。🔹3. 頭(承光)とお腹(腹哀)、ストレスと婦人科の一体構造承光への灸・瀉で腹哀の反応が消える、頭のストレスを抜くことで、婦人科・便通・情緒がセットで軽くなる――この症例は、「頭とお腹、ストレスと生理・便通は、一本の流れで動いている」ということを、とても分かりやすい形で見せてくれました。🌸おわりにリウマチ生理の乱れ仕事のストレスこういったものは、単独で存在しているように見えて、実はひとつの生命の中の“流れ方”の問題でもあります。氣脈功や鍼灸、漢方は、その“流れ”を整えるための道具にすぎません。最終的には、ご本人の正気が、自分で自分を守れるところまで育つこと。W・Dさんのケースは、その一つの理想形を見せてもらえた、大切な症例でした。