「お日さんを見てなんかしてみようかな、と思えてきました」
以前は「草むしりする気にもならない」とおっしゃっていた患者さんが、そう話してくださいました。胆嚢切除後から数年、肝機能の異常・貧血・めまい・胃もたれ・こむら返りと長く向き合ってこられたこの方。
治療前の氣位は心・脾・肝が7.2まで回復し、以前マイナス0.2だったことを思えば劇的な改善です。今日の治療後、五臓すべて10.0・六腑すべて異常なしを達成。「経絡の通りが格段に良くなった」ことを数値が証明しています。
👤 患者プロフィール
| 主訴 | めまい・胃もたれ・こむら返り・疲れやすさ・貧血 |
| 既往 | 胆嚢切除後・肝機能異常・腸管静脈瘤 |
| 体質診断 | 気血の詰まり(肝の臓病・腎虚・昇降相因の乱れ) |
| 初診頃の氣位 | 全体マイナス0.2(最重症) |
| 本日治療前の氣位 | 心7.2・脾7.2・肝7.2・腎3.3・肺3.3 |
| 本日治療後の氣位 | 五臓すべて10.0・六腑すべて異常なし 🌟 |
🔍 東洋医学的病因分析
東洋医学では「昇降相因(しょうこうそういん)」といって、気の「上がる」と「下りる」は互いに連動しています。胃の気は本来「下に流れる」ものです。これが詰まると、胃もたれ・吐き気・逆気が起こり、清らかな気が頭部に上がれなくなることでめまい・頭のぼーっとが生じます。めまいと胃もたれが同時に現れるのは、この昇降相因の乱れが根本にあるからです。
胆嚢切除後は胆汁の流れが変化し、肝臓への負担が増えます。肝の疏泄(流れをコントロールする力)が失われると、気血が全身に滞り、こむら返り・貧血・疲れやすさという症状として現れます。
督脈に風の残りが確認されたことも今回の治療のポイントです。督脈の風が第5胸椎(心の高さ)・第9胸椎(肝の高さ)・腰陽関(腎の府)に影響を与えていました。
📊 氣脈功 数値の推移
| 時期 | 心 | 脾 | 肝 | 腎 | 肺 |
|---|---|---|---|---|---|
| 初診頃 | −0.2 | −0.2 | −0.2 | −0.2 | −0.2 |
| 本日 治療前 | 7.2 | 7.2 | 7.2 | 3.3 | 3.3 |
| 本日 治療後 | 10.0 🌟 | 10.0 🌟 | 10.0 🌟 | 10.0 🌟 | 10.0 🌟 |
六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)もすべて異常なし。以前は五臓の治療後も六腑のどこかに邪気が残っていました。今日は五臓の治療だけで六腑も全てきれいになった——経絡の通りが格段に良くなった証拠です。
※ 氣脈功腹診値。10が満点、3.0以下は症状域、マイナスは最重症。
🪡 治療内容
① 右縣鐘(GB39)瀉法
髄の会穴。髄の詰まりを取り、めまい・しびれの根本へアプローチ。胆経を通じることで内風(体内から起こるめまい)を平定します。
② 督脈3穴(神道・筋縮・腰陽関)+左背兪穴ST
督脈に残った風を発見。第5胸椎(心の高さ)・第9胸椎(肝の高さ)・腰陽関(腎の府)を同時処理。肝の臓病・腎虚への多方向アプローチ。
③ 左大腸兪・中空(奇穴)・秩辺 灸
下焦を温補。腎3.3への直接対応。腸管静脈瘤への気血サポート。
漢方処方
荊防敗毒散:督脈に残った風を散らし気血の流れを整える。川芎が血を動かし、桔梗・枳殻が気の昇降を整える。
継続:瑠璃百仙(肝臓の線維化抑制)・純田三七錠(腸管静脈瘤の活血化瘀)・熊胆円(胆汁サポート)・婦人宝(補血)
「マンホールの蓋が飛んでいる状態」
大雨の後マンホールが飛ぶのは一気に水が流れているから。やがて正しく流れ始めたら自然に沈下します。症状もそれと同じです。
📈 積み上げが生んだ変化
柿を買わないようにした・果物を控えた → 食養生の実践
風邪の気配に自分で気づいて柴苓湯で対処できた → セルフケアの定着
「悲しい自分を受け入れる」心の余裕が生まれた
「お日さんを見てなんかしてみようかな、と思えてきました」🌟
👁️ 院長の眼
「六腑まで全て正常」という今日の結果は、一回の治療が生んだものではありません。マイナス0.2から7.2台まで積み上げてきた過程があってこその到達点です。経絡が通るということは、一つの治療の効果が全身に波及するということ。五臓を治療するだけで六腑も整う——これが経絡医学の醍醐味です。
「昇降相因」という概念は、めまいと胃もたれが同じ根から来ているという診立てを可能にします。胃の気が下りなければ、清陽が上がれない。上がれなければ頭がぼーっとする。この連動を理解することで、症状を一本の軸でつなぎ、一つの処方で複数の症状に届くことができます。
「草むしりする気にもならない」から「お日さんを見てなんかしてみようかな」へ。この変化は数値よりも大切なものを伝えてくれています。体が動き始めると、心が動く。心が動くと、また体が動く。東洋医学が目指すのは、この好循環を作ることです。
治すのは患者さん自身の生命力。鍼灸・漢方はそのきっかけに過ぎません🌿
🔬 氣脈功(きみゃくこう)とは
氣脈功は、近江治療院が採用する東洋医学の独自診断システムです。お腹の4か所(心下部・脾・季肋下・腎)に軽く触れながら、鍉鍼(ていしん)と呼ばれる先のとがっていない特殊な鍼を経絡のツボにかざすことで、身体の氣の反応を数値化します。
数値は−1.0〜10.0のスケールで表し、10が最も氣の充実した状態、3.0以下になると症状が現れやすい「症状域」とされます。この数値の変化を見ながら、どの経絡・どのツボが今日の身体に最も必要かをリアルタイムで判断します。
鍼を刺さない(非接触〜極めて浅い)施術でありながら、氣の反応は即座に腹診数値に現れます。理論ではなく、身体の氣の反応が治療の指針です。
めまい・胃もたれ・疲れやすさ・肝臓の不調でお悩みの方へ
「原因がわからない」「複数の症状が重なっている」という方も、
まずは一度ご相談ください。
📞 0749-26-5137 📍 滋賀県彦根市西今町720-32
診療日:月・火・水・木・土 休診:金・日・祝
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