前回処置により結帯動作(後ろに腕を回す)は改善したが、腕の挙上時に痛みが残る症例。成書に基づき、実際に痛みが出る動作を再現させた状態で糸練功を用い、ピンポイントで施灸を行った臨床記録。
| 🏥 診立て | 肩関節周囲炎(五十肩)。特定の挙上角度において痛みが発生する点に着目。糸練功により、その動作中にのみ現れる異常信号(氣位0.8合)を特定。 |
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| 📍 鍼灸処置 | ・動態施灸:腕を上げ、痛みが出る姿勢を維持した状態で、糸練功が捉えた一点へ8回施灸。・仕上げ:処置後の可動域維持のため、適応点へパイオネックス(円皮鍼)を貼付。 |
| 📊 氣位(SK vs SSK) | 術前(SK):0.8合処置中:挙上動作が段階的に楽になることを確認。 |
👁️ 院長の眼
「痛んでいる格好で灸治せよ」という先人の教えは、現代の臨床においても極めて有効です。静止状態では隠れている異常信号を、痛みが出る動作を再現することで炙り出し、そこを的確に射抜く。お灸の持つ調整力が、その場で可動域を広げていくプロセスは、正経の理そのものです。