音楽教師をされている65歳女性。3か月前から続く耳鳴に悩まされていました。当初、眩暈の既往からメニエールを疑いましたが難聴がなく、一般的な耳鳴処置や漢方(香蘇散+柴胡桂枝乾姜湯)も効果が見られずデバッグは難航。しかし、夜間の噛みしめ癖による顎関節症(TMD)の存在が浮上しました。
糸練功にてTMDの氣位を確認し、骨系を整える「賦骨仙」の処方へ切り替え。その後、遠隔診にてTMD・耳鳴ともに 0.1合への改善を確認したタイミングでお電話を差し上げたところ、「高い音が気にならなくなった」との嬉しい報告をいただきました。マウスピースの併用もあり、漢方のみの裏付けは慎重を要しますが、確かな改善傾向にあります。
「物売りではない。患者様の意向を尊重する」という当院の姿勢に対し、患者様からは「先生が一生懸命に向き合ってくれたおかげで原因が見つかった」と涙の出るようなお言葉をいただきました。通院は一旦終了となりますが、TMDと耳鳴の相関関係を解き明かした重要症例として、今後も研究を継続してまいります。